金利について

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金利について

Interest Rate (金利) : 借入金に掛かる費用 = Discount Rate : 借り手が貸し手に支払う借入金使用料

金利は、金融市場の様々な要因により変動しますが、基本的には現金への "需要と供給" により、現金への需要が増えると金利が上がり、供給が増えると金利が下がります。通常、経済活動が活発になると、企業の資金需要が増え、供給が減り、金利が上がります。また、政府は金融市場の均衡を保つため、政策や調整を定期的に行います。

住宅ローン金利の変動

住宅ローンは、公定歩合、金融市場、不動産市場などにより変動します。FOMC (Federal Open Market Committees)という委員会が2か月に1回開かれ、金利の見直しが行われ、金融機関の資金需給が調節されています。
また、連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)や、米国財務(Treasury)等の政府機関の動きも金利に影響します。財務省の主な役割は、米国政府の日常的な財務処理、予算編成等で、連邦準備銀行は経済を安定させるため国庫準備金を使い、金融市場での現金の需要と供給の調整を行います。政府は、例えば、国債(Bond)や有価証券(Security)の発行、売買を行うことで、金融市場への現金流出入(Cash Flow)の均衡を保ちます。

有価証券

Short-term (Treasury Bill)、Intermediate-Length (Treasury Note)、Long-term Debt (Treasury Bond) 等が主に挙げられる。
有価証券を発行、また売却する事により、現金の流入(現金の供給を増加)させ、経済成長をスローダウンし、一方で有価証券を買い戻すことにより、現金を流出(現金の需要を増加)させ、金融市場を刺激し、伸び悩んでいる経済に成長をもたらす。金利と有価証券の関係は深く、通説では「国債が上がれば金利が下り、国債が下がれば金利が上がる」と云われている。

株式市場

株式自体は、有価証券ほど金利に対して直接影響を与えないが、有価証券への影響が大きいため、金利に対する間接的影響は否定できない。株式市場が不安定な時は、比較的危険性の少ない有価証券に投資家達の人気が集まり、一時的に金利が下がることもある。

市場を読むにはまず、その全体像を把握することが重要です。金利の動向のみならず、有価証券や株式市場にも目を向けると、金融市場の基本的な仕組みを理解しやすいでしょう。過去から現在の市場の動きから、今後の金利がどの様に動いて行くのか予測を立てやすくなります。

金利の罠

金利はあくまでもローンの一部分でしかなく、金利のみでローンを選択するのは非常に危険です。ローンプログラムは、金利、返済期間、様々な費用等で構成されており、金利が低ければ費用が掛かり、費用が掛からなければ金利が上がる傾向があります。

<比較> リファイナンスで借入金額は22万ドル
ローンA ローンB (金利の前払い)
30年 Fixed 30年 Fixed
金利 7.0% 金利 6.875%
No Point/No Fee/No Closing Cost No Point
毎月の返済額 $1,463.67 毎月の返済額 $1,445.24

毎月の返済額の差は、$18.43。金利のみで選択するのであれば、B を選ぶでしょう。ところが、不動産購入にはローンのタイプにより、諸経費がかかり、手続き終了時に借り手が払わなければならないClosing Cost等の費用はローンの宣伝等では明記されないため、見落としがちなので注意が必要です。

クロージングコストは、物件が所在している County(郡)や、借入れ金額により異なりますが、このローンで Santa Clara の場合、$2,500程度となります。$2,500 を Closing Cost として今一括で払うか、金利として毎月少しづつ払うかの違いとなります。$2,500 を毎月の返済差額の $18.43 で割ると、約133ヶ月(約11年)ですが、ローンB では、費用の$2,500 を一括で支払うため、もし11 年経たない内にこの物件を売却、またはリファイナンスすると損益が生じてしまいます。
また、金利の支払い分は所得税の控除対象ですが、費用の支払い分は対象外となることも念頭に置いておくとよいでしょう。

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